今日のテーマは
【○○するな!が良くない理由】
です。
「斎藤の低めのツーシーム、シュートには手を出すな。」
試合前のミーティングでコーチからこのような指示があったにも関わらず「チーム全体が低めの球に手を出してました。」
これは過去のスポーツ新聞に掲載されたプロ野球日本ハムファイターズ対千葉ロッテマリーンズ戦の事を書いた記事です。
あらかじめ
「低めのツーシーム、シュートには手を出すな。」
と言われていたにも関わらずそれを振ってしまう選手がいた。
しかもプロと呼ばれる人が。
何故このような事が起こってしまうのでしょうか?
それは脳という器官はイメージしたもの(こと)を実現しようと働くから。
そして脳は「○○するな」などの否定の言葉を理解するのが不得意だから。
「低めのツーシーム、シュートには手を出すな。」という言葉は相手の脳に
〈低めのツーシーム、シュート〉
をイメージさせます。
そして後からの「出すな!」という否定の言葉を理解することが不得意なのです。
だからイメージした〈低めのツーシーム、シュート〉がきたら思わず振ってしまう。
言葉は脳にインプットされると映像や画像などのイメージを作り出します。
一旦イメージしてしまったものを後から打ち消すことはできません。
例えば「梅干しを想像しないでね。」と言われても脳内には梅干しの映像や画像が浮かんでしまいますし、それをなかった事には出来ませんよね。
そして人によっては口の中に唾液が湧いてくる人もいるのではないでしょうか?
脳でイメージしたものは体の反応も引き起こすのです。
私達はこのような
《してほしくない事+否定語》
という伝え方をよくしてしまっているのではないでしょうか?
「ミスするなよ。」
「廊下を走らないで!」
「遅刻してしないでよ。」
「こぼさないでよ。」
ビジネスの現場でも教育の現場でも家庭でも同じです。
これらの伝え方は相手の脳にとっては
「ミスしろ!」
「廊下を走れ!」
「遅刻しろ!」
「こぼして!」
と言われているのと変わらない。
だから「○○するな!」という伝え方は良くないのです。
ではどうしたら良いのか?
それは《してほしい事をストレートに伝える》
相手の脳に何をイメージさせるのかを意識した伝え方をしてみてください。
例えば
低めのツーシーム、シュートには手を出すな。
⇒真ん中より高めを狙っていこう!
ベルトの高さのストレートに的を絞って!
ミスするなよ。
⇒確実にやろう。確認しながら進めていこう。
廊下を走らないで!
⇒廊下は歩こうね。ゆっくり移動しようね。
遅刻してしないでよ。
⇒余裕をもって家を出よう。5分前に集合してね。
こぼさないでよ。
⇒両手でしっかりもってね。ゆっくりお口を近づけて。
という感じです。
いきなりは難易度が高いという方は、まずは自分が普段話している言葉が
《してほしくない事+否定語》なのか
《してほしい事をストレートに伝える》
なのかを意識してみるところからはじめてもいいかもしれません。
さあ、この事を知ったあなたは今日からペップトーカーです。
これからは
《してほしい事をストレートに伝える》
を是非意識的にしてみてください。
全国で開催されているセルフペップトークセミナーに来ていただくとワークを交えながら
《してほしい事をストレートに伝える》
ことの大切さや事例なども学ぶことができます。
これができることであなたのコミュニケーションは大きく変わってきますよ。
あなたのご参加をお待ちしております。
今日も最後まで読んで下さりありがとうございました。